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シード期のバリュエーションと資本政策

最終更新:2026年10月6日

シード期に「評価額はいくら?」「株を何%渡す?」で迷う起業家は多いです。一度渡した株はほぼ戻らないため、目先の調達額だけでなく、次のラウンド以降の持分まで逆算して決めることが大切です。本ガイドは考え方の整理であり、評価額の算定や投資助言ではありません。個別の資本政策は税理士・弁護士等に確認してください。

調達ピッチを投稿するJ-KISSの基礎を見る

評価額と渡す比率の決め方

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    1. 次のマイルストーンまでの必要額を出す

    12〜18ヶ月で何を達成するかを決め、そのための資金使途を積み上げる。調達額は「欲しい額」ではなく「必要な額」から。

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    2. 渡してよい上限比率を先に決める

    シードでは10〜20%程度が目安とされることが多い。次のラウンドで再び希薄化する前提で、上限を逆算する。

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    3. 評価額を逆算し、根拠を用意する

    ポストマネー評価額=調達額÷渡す比率。その評価額を説明できる検証事実・マイルストーンを揃える。

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    4. 契約形態を選び、専門家と確認する

    普通株で評価額を確定させるか、J-KISS等で評価額の決定を次ラウンドに先送りするかを検討する。

プレマネーとポストマネーの基本

プレマネー評価額は調達前の会社の価値、ポストマネー評価額は調達額を足したあとの価値です。投資家が受け取る持分は、原則として「調達額÷ポストマネー評価額」で決まります。

同じ1,000万円の調達でも、評価額の置き方で渡す比率は大きく変わります。比率から逆算して、評価額が妥当かを見るのが実務的です。

調達額と評価額による持分の違い(例)
ケース調達額/プレマネー渡す比率(ポスト基準)
A500万円/4,500万円10%
B1,000万円/4,000万円20%
C1,000万円/2,000万円約33%(渡しすぎに注意)

なぜ10〜20%が目安とされるのか

シードのあとも、シリーズA以降の調達やストックオプションの付与で持分は段階的に薄まります。シードで渡しすぎると、早い段階で創業者の持分が過半を割り、意思決定や次の投資家の評価に影響しやすくなります。

例えば、シードで20%を渡すと創業者は80%。その後のシリーズAで新規投資家20%とストックオプション10%分を発行すると、創業者は約56%、シードのエンジェルは約14%になります。目安はあくまで一般論で、事業の資金需要や投資家構成によって変わります。

エンジェルに株を渡しすぎないための注意点

シード期に起きやすい失敗と、その避け方です。

  • ・評価額を低く置きすぎて、少額の調達で大きな比率を渡してしまう
  • ・複数のエンジェルから少額ずつ受け、合計比率と株主数が膨らむ
  • ・ストックオプション用の枠(プール)を考えずに資本政策を組む
  • ・口約束で比率を決め、契約や株主名簿に正しく反映しない
  • ・次のラウンドの希薄化を試算せずに条件を合意する

評価額の根拠をどう説明するか

シード期は売上が小さく、評価額を数式で決めにくい段階です。そのぶん、必要額・マイルストーン・検証事実から「この評価額でこの比率なら、次のラウンドまで持分設計が成り立つ」と説明できることが信頼につながります。

評価額を決めきれない場合は、J-KISSのように将来のラウンドで転換条件を決める方法もあります。ただし割引率やバリュエーションキャップの設定次第で実質的な比率が変わるため、条件の理解が前提です。

ともしびとの関係

ともしびは起業家と個人投資家が出会い、対話する場です。評価額の算定、資本政策の設計、契約の仲介は行いません。条件の合意は当事者と専門家の責任です。

調達ピッチでは資金使途とマイルストーンを明確に書いておくと、対話の段階で評価額や比率の話をしやすくなります。

成立事例は成婚レポートでもご覧いただけます。

FAQ

よくある質問

シードでは株を何%渡すのが一般的ですか?▼

10〜20%程度が目安とされることが多いですが、事業の資金需要・調達額・投資家構成によって変わります。超える場合は、次のラウンド以降の持分を試算してから判断してください。

評価額の根拠がまだ弱い場合はどうすればよいですか?▼

必要額とマイルストーンから比率を逆算し、説明できる範囲の評価額を置くのが現実的です。決めきれない場合はJ-KISS等で評価額の決定を先送りする選択肢もあります。

エンジェルが複数いる場合はどう考えますか?▼

1人ずつではなく合計の比率で考えます。少額の株主が増えると、株主管理や将来の合意形成の負担も増えます。

ともしびは評価額の算定や助言をしますか?▼

いいえ。評価額・資本政策・契約条件は当事者と専門家の責任で決めてください。

関連ガイド

  • J-KISSとは
  • 起業家の資金調達の始め方
  • シード調達でエンジェルとVCを使い分ける
  • デューデリ書類チェックリスト

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  • 個人投資家のためのエンジェル投資の始め方